Local APICタイマー入門(PDF)
- ダウンロード商品¥ 660
時間計測はOSを構成する基礎技術です.時間計測にはタイマーと呼ばれるハードウェアが使われます.歴史的に様々なタイマーが開発されPCに搭載されてきました.本書では,2019年現在の典型的な構成のPCに搭載されているタイマーであるACPI PMタイマー,Local APICタイマー,およびTSCの制御方法を説明します. 本書の主題であるLocal APICタイマーはCPUコアに内蔵されたタイマーで,小さなオーバーヘッドで動作し,割り込みにも対応できる使い勝手の良いタイマーです.割り込みの設定方法を含め,タイマーの使い方を詳しく説明します.具体的には,機種により異なるタイマーの動作周波数の測定方法,一般的な割り込み設定の紹介,タイマー固有の割り込みの設定方法などを説明します. Local APICタイマーの周波数測定に必要となるため,ACPI PMタイマーの使い方も説明します.このタイマーは割り込み機能は無いため通常の使用には使えませんが,動作周波数が仕様により固定されているため,周波数が未知のタイマーの周波数測定に便利です.
目次
- 第 1 章 はじめに - 謝辞 - 周波数と時間の関係 - 第 2 章 タイマーの種類 - PIT(Intel 8254) - RTC(Motorola MC146818) - HPET - ACPI PMタイマー - Local APICタイマー - TSC - 第 3 章 ACPI PMタイマー - RSDPとXSDTの取得 - EDK IIでGUIDを使う方法 - FADTの取得 - タイマーの使い方 - 第 4 章 Local APICタイマー - レジスタインターフェース - タイマーの使い方(ポーリング編) - 割り込み設定 - 割り込みハンドラ - エラーコード付き割り込みハンドラ - IDT - 割り込み記述子 - IDT - タイマーの使用方法(割り込み編) - 第 5 章 TSCの進化 - TSCの進化 - TSCの使用方法 - Invariant TSCの検出 - CPUID - Invariant TSCの検出 - 第 6 章 UEFI環境でのRTC - UEFIのRTC機能 - ランタイムサービス